「門脈とは?」肝臓と血液の流れのはなし

闘病日記、病気のこと

肝臓病の原因はさまざまですが、肝臓の炎症が長期間続くと肝硬変になってしまいます。

肝硬変になってしまうとさまざまな合併症が起きる可能性がありますが、その合併症のひとつに「門脈圧亢進症」があります。

しかし「門脈」という言葉自体はあまりに聞きなれない言葉ではないのでしょうか?自分は「食道静脈瘤」が発生した時に初めて知りました。

このページでは「門脈圧亢進症」についての調べた結果を載せています。

※あくまで肝臓病患者(素人)が書いていますので、必ず参考にした各サイトを確認してください。

門脈(もんみゃく)

まず「門脈」とは血管のことです。

門脈圧亢進症イラスト
門脈

肝臓に繋がっている血管のひとつで、消化管・腹部臓器(胃・腸・脾臓など)から出てきた静脈が集合した血管のことです。

※静脈とは心臓にもどる血液のこと

門脈は肝臓全体の約2/3の血液が流れ、その血液には腸などから運ばれる栄養素や酸素などが含まれています。

残りの約1/3は、心臓から来た肝動脈からで酸素を豊富に含んでいます。

ゴローの解剖生理学勉強法 ゴローさんのTwitterより引用
参考サイト

肝臓の血管の病気の概要 MSDマニュアル
みんなの肝臓 ミノファーゲン製薬

門脈圧亢進症とは(もんみゃくあつこうしんしょう)

「何らかの原因で門脈の血液の流れが悪くなり、門脈内の圧力が上昇した状態です」

一般的に主な原因は肝硬変ですが、その他にも原因はあるようです。

「亢進」とは物事が高ぶり進むこと。という意味です。流れが悪くなることで合併症が起こります。

主な合併症
  • 腹水
  • 静脈瘤
  • 脾腫、脾機能亢進による血球減少
  • 肝性脳症

参考サイト

門脈圧亢進症・胃食道静脈瘤 
山口大学医学部附属病院第一内科
肝臓病について 
藤元メディカルシステム 藤元総合病院

門脈と肝硬変

肝硬変になると、なぜ門脈圧が上がるのか?

体内には個人差がありますが体重の約8%の血液が流れているといわれています(体重60kgの場合は約5リットル)

そのうち肝臓には、毎分約1.3~1.5リットルの血液が流れています。2つの血管から血液が入り、1つの血管から心臓に戻っていきます。

参考画像

体循環 google画像検索

肝臓は通常スポンジのようにやわらかく血液を多く含んだ臓器です。肝臓の炎症が長い間続くと肝臓が硬くなってしまい、門脈から来た血液が流れにくい状態になる事で血管内の圧力が上がります。

ゴローの解剖生理学勉強法 ゴローさんのTwitterより引用
参考サイト

肝臓のかたちとはたらき 
熊本大学医学部附属病院 移植医療センター

静脈瘤・側副血行路

行き場を失った血液は、肝臓を迂回して新しい血管(側副血行路)を作ることで心臓に戻る静脈に流れることで血液の循環が維持されます(短絡路(シャント))

側副血行路は特定の場所(食道・胃・肛門など)にできます、もともと流れていない血管に血液が大量に流れてしまうため、瘤(こぶ)などが発生して食道静脈瘤や胃静脈瘤などができます。

瘤は膨らんだ状態なので切れやすく、大量に出血すると危険な状態になります。

参考サイト

門脈圧亢進症 MSDマニュアル

浮腫・腹水

門脈圧が上がることは、毛細血管の圧力上昇にもつながるため、水分が漏れ出してしまいます。また肝臓の機能が低下することによって、血液中に水分を保ったり血管内に水分を引き込むアルブミンの低下も原因です。

参考サイト

 浮腫・腹水 疾肝啓発〜よくわかる肝臓の病気

脾臓腫大、脾機能亢進による血球減少

門脈圧亢進症により繋がっている脾臓(ひぞう)にも影響が出ます。

門脈が滞ることで脾臓から出た血液が流れなくなり腫れ(脾腫)が起こります。腫れて大きくなった分、血球が溜まり脾臓の本来の機能、血球を壊す働きが過剰に働いてしまいます(脾機能亢進症)

※血球とは、赤血球・白血球・血小板の細胞成分のこと

脾臓のおもな役割
・古くなった血球を壊す
・抗体をつくる
・血液を貯蔵

参考サイト

血液について 日本血液製剤協会
ひ臓について 中外製薬

肝性脳症

体内で発生した有害物質(アンモニアなど)は本来肝臓で処理されます。側副血管が作られ肝臓を迂回することで血液中に有害物質が流れてしまいます。この有害物質が脳に流れ込むことによって、起きることのある意識障害です。

参考サイト

さいごに

肝硬変によるさまざまな症状はこの「門脈圧亢進症」によるものが大きい事になると思います。

血液の流れを把握することで体のなかで起きている状況が分かり、医師とコミュニケーションがとりやすくなるのではないのでしょうか?

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