自分が障害者手帳を取得したのは今から2年前、肝臓病(難病)の発覚から9年後の肝硬変末期の非常に遅い取得でした。
今となっては、もう少し早く取得できたかなと思ってます。その理由は交付基準の把握不足でした。以前にも紹介しましたが、障害者手帳は各種の割引や治療費の助成にも関わり闘病生活には重要なものです。
今回は、自分が取得した身体者障害者手帳の肝臓機能障害に特化した話です。
障害者手帳の概要を知らない方はこちらをご覧ください。
※この記事は2020年(令和2年4月)現在の基準です。
身体障害者手帳、肝臓病の場合
肝臓病に関しては、平成22年度(2010)から「身体障害認定要領」に肝臓機能障害が追加され交付対象になりましたのでごく最近の話です。そして平成28(2016)年度より認定基準の見直しが行われ基準要件が緩和されました。
身体障害者手帳制度の概要 (厚生労働省)
「身体障害者障害程度等級表の解説(身体障害認定基準)について」の一部改正について (厚生労働省)
肝機能障害の基準
下記のように、障害の状態に応じて等級があり肝臓機能障害に関しては『等級表』に1級から4級まで分けられています。その等級に関しての詳しい詳細は、その下の『等級表の解説』に記載されています、ア~オまでに障害等級の基準が記載されています。


項目(ア) Child-Pugh 分類

1級から4級まで最低限共通しているのは、Child-Pugh分類の合計点数が7点以上の状態が90日以上からという事、つまりグレードBの状態が最低3カ月以上継続してはじめて対象になります。これに加え1級と2級に関しては、肝性脳症または腹水の項目どちらかを最低限含む3項目以上で2点以上必要です。3級、4級に関してはこの項目は無いです。
採血結果による部分もあるので、病気によっては病状を反映できない事もあるので、あまり良くないと個人的には思ってます、自分もそうだったので申請し辛かったです。

項目(イ)10項目

項目ア(イ)に、a~jの10項目があり、該当する数により等級が変わります。
1級は5項目以上の該当、2級、3級はa~gの項目を最低1つ含んだ3項目以上の該当、4級に関しては、1項目以上の該当が必要です。
オ、について
項目オに関しては、肝臓移植を行った場合、一生涯免疫抑制薬の内服が必要になり、止める事が出来きない為、障害が除去された訳では無いという意味です。
まとめ
以上が身体障害者手帳、肝臓機能障害の詳しい解説です。
途中でも触れましたが、肝臓機能障害の原因になった病気次第では該当しづらい制度かもしれません。
そして注意したいのがこの制度に関わらず、医師が全てを把握できているとは限らない為、医師次第では該当していても、誰も気づかない点です。診断書などは必ず医師が記入するものですが、あくまで依頼されて作成する立場のはずです。もちろん基準に達しているかなどの相談は医師に聞かないと分かりませんので、自分から積極的に確認する事をおすすめします。
自身が手帳の取得が遅くなったのは、医師まかせだったのと2016年の基準要件の緩和が重なったせいではないかと思ってます。
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