胆汁の役割と働きについて

闘病日記、病気のこと

胆汁の流れが悪くなる「胆汁うっ滞性肝疾患」の患者にとって、胆汁が分泌されるまでの流れや働きを知る事は、病気が進行した際にどのような事が体内で起きているかが把握しやすくなるのではないかと思います。

胆汁について、詳しく調べてみました。

胆汁とは

肝臓の働きの1つである「胆汁の生成・分泌」ですが、その「胆汁」の働きは下記のように書かれています。

胆汁には主に2つの働きがあります。
・消化を助ける
・体から老廃物(主にヘモグロビンや余分なコレステロール)を除去する

胆嚢と胆管 MSDマニュアル より部分引用 

主に脂肪の乳化とタンパク質を分解しやすくするはたらきがあります。このはたらきによって脂肪は腸から吸収されやすくなります。また、コレステロールを体外に排出する際にも必要な物質です。

肝臓の役割 疾肝啓発 より部分引用 

おもに脂肪の消化を助けるために必要な液体であること、また体内の老廃物も含まれていることが分かります。消化酵素は含まれていないそうです。

胆汁の分泌量

1日に作られる胆汁の量は約500ml~1Lのようです。各サイトで数値が異なりましたので個人差が大きいのかもしれません。

肝臓で1日に600~800mL程度作られ、十二指腸に排出されます。

胆石症 日本消化器病学会 より部分引用 

肝臓では1日に約500~600mLの胆汁が産生されている。

胆道機能の概要 MSDマニュアル より部分引用 

胆汁の成分

胆汁の中身についてです。

胆汁の成分は、ビリルビリンという黄色っぽい色素、コレステロール、胆汁酸塩などですが、およそ90パーセントは水分です。胆のうに溜(た)められている間に水分が吸いとられ、5〜10倍に濃縮(のうしゅく)されます。

胆のう 中外製薬

主な成分は水と電解質であるが,胆汁酸塩やリン脂質(大半がレシチン),コレステロール,ビリルビン,その他の内因性に産生または摂取された化合物(消化管機能を調節するタンパクや薬物とその代謝物も含む)などの有機化合物も含有する。

胆道機能の概要 より部分引用 MSDマニュアル

以上の事から主成分は「水分」で「コレステロール」「胆汁酸塩」「リン脂質」「ビリルビン」その他にも代謝物などが含まれることが分かります。

そして胆汁は場所によって成分が異なることも分かります。それにより胆汁は3種類に分けられるようです。

ながれをまとめると、肝臓から分泌された「肝胆汁」の90%以上は水分であり、それは胆嚢内で殆どの水分が吸収され5~10倍ほどに濃縮し「胆嚢胆汁」となります。更に総胆管をながれ十二指腸に分泌されたものを「胆管胆汁」というようです。

胆汁の役割と働きについて。3種類の胆汁
胆汁の種類

「肝胆汁」から水分が無くなった「胆嚢胆汁」について詳細がありましたので参考に記載します。

濃縮された胆嚢胆汁の大半はレシチン(リン脂質の1つ)であることがわかります。しかし、このサイト以外にデータがなく個人差が大きいと書いている文献もあったので個人差が大きいのかもしれません。

胆汁の役割と働きについて。胆嚢胆汁
人胆汁組成(胆嚢胆汁) 参考元 東北労災病院HP

下記では記載されている成分ごとの働きについて調べています。

胆汁酸・コレステロール・リン脂質

胆汁内の主な成分である「胆汁酸」「コレステロール」「リン脂質」の3つですが、調べてみると「コレステロール」「リン脂質」は同じ血液中の脂質(血清脂質)の1つで、胆汁酸もそれに関係していました。

参考情報

コレステロールは、からだを構成する細胞の細胞膜の主要材料、さらに副腎皮質ホルモンや性ホルモンの原料、胆汁の主成分である胆汁酸の原料となり、脂肪の吸収を助ける働きをします。

余分なコレステロールの一部はHDLコレステロールとして肝臓へ戻ってきて、LDLコレステロールとして再び全身に運ばれたり、また胆汁酸となって小腸へ送られ便として排出されたり、小腸で再吸収されて再び肝臓へ送られたりします。

18.脂質異常症(高脂血症)愛知県薬剤師会事務局

胆汁の主な働きである脂肪の消化吸収を助けることについては、この「胆汁酸」によるものだということが分かります。

そして「胆汁酸」は「コレステロール」から作られること。また余分な「コレステロール」の一部は胆汁として排出されたり、小腸内で再吸収されて肝臓に戻ることで腸と肝臓を循環していることが分かると思います。

別記事にて胆汁酸のひとつであるウルソ錠(ウルソデオキシコール酸)について書いています。胆汁酸には、良い面と悪い面があります、よければ参考にしてください。

リン脂質

リン脂質(レシチン)は血液中の脂質のひとつです。レシチンはリン脂質の一種で、その性質は水や油になじみやすい性質をもっています。水に溶けにくい「コレステロール」や「ビリルビン」は胆汁酸やレシチンによって溶かされた形になっています。

胆汁中の胆汁酸はレシチンとともにミセルをつくってコレステロールを可溶化している。

胆汁酸 脂質エンサイクロペディックデータベース(LEDB)

細胞膜を形成する主な成分で、水と油の両方をなじませる性質(両親媒性)があります。また血液中に存在する脂質のひとつで、体内で脂肪がエネルギーとして使われたり蓄えられたりする時に、たんぱく質と結びついて血液中を移動します。

リン脂質(りんししつ)e-ヘルスネット

胆汁とビリルビン

肝臓病患者にとって重要な「ビリルビン」の数値ですが、そのもとは主に脾臓の中で壊された「赤血球」の代謝物ようです。

東邦大学のHPに分かりやすい説明があります。詳細はそちらを見てください。

参考元

ヘモグロビン 東邦大学

内容を簡単に書くと下記のようになります。

古くなった血液中の赤血球「ヘモグロビン(赤)」は脾臓で分解され「ビリベルジン(緑)」から「ビリルビン(黄)」に変化して、門脈を通り最終的に肝臓内で「ビリルビン」は「グルクロン酸」と融合したあとに胆汁成分として捨てられると書かれています。

胆汁の役割と働きについて。ビリルビンの説明図
ヘモグロビンの代謝

この事が胆汁の働きの1つである老廃物の項目にある「ヘモグロビン」の意味が分かります。

以上でおおまかですが、胆汁について大体のことが理解できるかと思います。

さいごに

あらためて胆汁が分泌される仕組みや働きなどを知る事で、「脂肪の消化を助ける」以外にも様々な事が起こっているのが分かりました。

各サイトにより説明文がさまざまで、説明が省略されたりするので知りたい情報に行きつくのが大変でしたが、採血数値の意味などが少しは理解できた気がします。

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